薄型ディスプレイパネルの防塵・緩衝・防振・防水用に最適で平均気泡径40マイクロメートル発砲倍率20倍を実現し製品厚み0.3ミリの超薄層品のオレフィン系薄層柔軟シール材「SCF」

　日東電工は、薄型ディスプレイパネルの防塵、緩衝、防振、防水用に供給しているオレフィン系の薄層柔軟シール材「ＳＣＦ」で平均気泡径４０マイクロメートル、発泡倍率２０倍を実現し、製品厚み０.３ミリの超薄層品「ＳＣＦ４００」を開発した。

　薄く、柔らかいため、すき間ギャップサイズ０.０７８ミリまで対応可能。微小なすき間への微小クリアランス対応や局面への対応、凹凸への対応も容易にした。

　ベース材料のポリプロピレンに配合するゴム材やプロセス技術を工夫し、気泡径を４０マイクロメートルに小径化しながら発泡倍率を２０倍にまで高めた。これらにより製品厚み０・３ミリと超薄層化でき、装着時の部品、筐体へ余計な反発を与えない。曲面や凹凸部での追従性にも優れた柔軟性を持つ。

　同社従来品のＳＣＦ１００は、平均気泡径８０マイクロメートル、発泡倍率１.１―２倍程度で、製品厚み０.５ミリ、ギャップサイズ０.２ミリまでが限界だった。

　携帯電話機をはじめ、携帯型ゲーム機、携帯オーディオプレヤー、ＤＳＣ、ＤＶＣ、ＰＣ、薄型テレビなど薄型、軽量化が進む液晶、ＰＤＰ、有機ＥＬなどの薄型ディスプレイパネル周りのガスケット用に供給する。

　既にサンプル出荷を始め、今夏から本格的に販売を開始する。０８年度１億円の販売を見込んでいる。

　ＳＣＦ（Ｓｕｐｅｒ　Ｃｌｅａｎ　Ｆｏａｍ）は熱可塑性オレフィン樹脂を超薄層の発泡体に成型したもので、年間約２５億円を売上げている。豊橋工場で月商４億―５億円の生産ラインを持つ。