MLC(マルチ・レベル・セル）NANDフラッシュメモリーをサポートし最高密度のフラッシュ・ストレージを低コストで使用できるWestBridge Astoriaの周辺装置コントローラ

　米サイプレスセミコンダクタは、ＭＬＣ（マルチ・レベル・セル）ＮＡＮＤフラッシュメモリーをサポートする「ＷｅｓｔＢｒｉｄｇｅ　Ａｓｔｏｒｉａ」周辺装置コントローラを開発、サンプル出荷を開始した。量産出荷は０８年前半。

　この新コントローラにより設計者は、最高密度のフラッシュ・ストレージを低コストで使用できる。Ａｓｔｏｒｉａは、同記録密度のＳＬＣ（シングル・レベル・セル）ＮＡＮＤフラッシュ・デバイスの約３分の１というコストのＭＬＣ　ＮＡＮＤフラッシュ・デバイスを１６個サポート。

　最近、市場が急拡大している主要なマルチメディアな携帯端末ストレージと柔軟なインターフェイス性能を持ち、広範囲の組込みプロセッサや大容量ストレージとの接続を容易にする。

　ファイル転送速度はハイスピードＵＳＢ携帯電話に比べ２倍。ハンドセットとＰＣ間で最速のサイドローディングを実現し、１ギガバイトのストレージを１分未満でのダウンロードに成功している。

　最大２７個のプログラマブルＧＰＩＯと１６個のＵＳＢエンドポイントを備える。６×６ミリメートルでピッチ０.５ミリメートルの小型１００ボールＶＦＢＧＡ（超ファインピッチボール・グリッドアレイ）パッケージで供給。クロック入力用に１９.２メガヘルツや２６メガヘルツなどの標準ハンドセット周波数をサポートし、水晶振動子を不要とする。

　これらの特徴により、Ａｓｔｏｒｉａはポータブル・メディア・プレヤー（ＰＭＰ）、ワイヤレス・カード、ポータブル・ナビゲーション・デバイス（ＰＮＤ）デジタルカメラ、ＰＯＳ端末などでＭＬＣ　ＮＡＮＤをサポートする。
　 同社は今後、ユーザーの使い勝手を向上したＷｅｓｔＢｒｉｄｇｅ品の開発を予定している。