高速ADSL/VSLモデムなどの通信装置を過電圧印加により生じる不具合から保護する双方向性過電圧保護素子「SiBar(サイバー）−サイリスタ素子」

　タイコ　エレクトロニクス　レイケムは、「ＳｉＢａｒ（サイバー）−サイリスタ素子」の新製品群を販売開始した。これらの双方向性過電圧保護素子は広範な適用電圧範囲を有し、高速ＡＤＳＬ/ＶＳＬモデム、イーサネット、パワーオーバーイーサネットおよび高速データレートの通信装置を過電圧印加により生ずる不具合から保護する。

　 同素子は、ＧＲ−１０８９Ｃｏｒｅ、ＩＴＵ　Ｋ・２０/Ｋ・２１、ＩＥＣ６１０００−４−５、ＦＣＣ　ｐａｒｔ６８、ＵＬ６０９５０などに適合し、工業会標準の５０/８０/１００Ａ（１０/１０００ｕｓ）の各サージ電流に対し高速・双方向保護が可能だ。

　 性能は６−４００Ｖの広帯域適用電圧、１２ピコＦの低キャパシタンス、２マイクロＡの低リーク電流、１５０ｍＡの最小保持電流値など。ＳＭＢ（ＪＥＤＥＣ　ＤＯ−２１４ＡＡ）、ＳＭＡ（ＪＥＤＥＣ　ＤＯ−２１４ＡＣ）などの表面実装素子の梱包仕様でも供給できる。

　 同素子は、落雷を含む過電流状況から生ずる不具合から敏感な通信およびデータコム機器の保護に役立ち、ブレークオーバー電圧を超えるサージにも反応し、シャント素子として機能する。入力電圧がブレークオーバー電圧を超えるとフォールドバックし、自身の内部抵抗を低くして過電流状況をグランドに導く。

　 通過する電流値が保持電流定格値以下になるまで自身の内部抵抗値を低く保持し、過電流解消後はリセットして高抵抗に復帰し、通常のシステム動作が可能となる。小型軽量、低消費電力、精密なフォールドバック電圧遮断特性を有する。

　 低キャパシタンスは、高速データ通信回路にも適合する。ＲｏＨＳ指令適合。サンプルは即納可能。納期は受注後８−１０週間となっている。