携帯電話やラップトップPCなどのモバイル電子機器向け鉛筆硬度1Hながら独自の多層構造を持ち加工性に優れた「Lexan DMXポリカーボネートフィルム」

　ＳＡＢＩＣイノベーティブプラスチックスはこのほど、携帯電話やラップトップＰＣなどのモバイル電子機器向けに最適な「Ｌｅｘａｎ（レキサン）ＤＭＸポリカーボネートフィルム」を発表した。

　Ｌｅｘａｎ　ＤＭＸフィルムは、同社のＬｅｘａｎ　ＤＭＸ樹脂を活用した独自の多層構造を持ち、性能、外観、耐久性向上とともに、多種多様な携帯用デバイス部材に適合する加工性を備えている。

　主な特性は、鉛筆硬度が１Ｈでありながら、成形性と耐衝撃性が高く、さらに加工が容易で主にＩＭＤ（インサート・モールド・デコレーション）工法に適していることなどがある。

　加工性では、Ｌｅｘａｎ　ＤＭＸフィルムは、３５ミリメートル以上の深絞りに容易に対応でき、ＩＭＤおよび印刷にも適応できる。高光沢外観、低熱収縮性、優れた印刷性能を持ち、また、熱成型も可能な耐熱マスキングフィルムを採用することで、高精度の多色印刷適正や断裁加工、熱成形性などＩＭＤ用のフィルムとしては不可欠な性能を実現している。

　このほか、塩水およびイソプロパノールに対する耐性、均一な熱膨張係数、低い黄変度などの特性を持つ。

　ＳＡＢＩＣイノベーティブプラスチックスは、米ＧＥのプラスチック部門（ＧＥプラスチックス）を母体とし、サウジアラビアの大手石油化学メーカー、ＳＡＢＩＣによるＧＥプラスチックス買収により今年９月に設立された。