金融決済やＩＤなどの高セキュリティが要求される応用分野のＩＣカード向け従来製品に比べて約5倍の処理性能を実現する16ビットセキュアマイコン

　ルネサス　テクノロジは、銀行、クレジットなどの金融決済やＩＤなどの高セキュリティが要求される応用分野のＩＣカード向けに、従来の１６ビットセキュアマイコンに比べ約５倍の処理性能を実現する新シリーズ「ＲＳ―４シリーズ」を開発、第１弾製品を０８年第２四半期に製品化する。

　ＲＳ―４シリーズは、実績のあるＡＥ―４シリーズの後継で、ＣＰＵの命令コード互換性を維持しながら処理性能を約５倍に向上させている。

　このため、３２ビット製品で実現していた高速処理が可能となり、１枚のＩＣカードで複数の機能を実現するマルチアプリケーションＯＳ（基本ソフト）のＪａｖａ　ＣａｒｄやＭＵＬＴＯＳなどの複雑な処理を高速で実現できる。

　また、低消費電力設計により、非接触での動作も可能なため、高性能で多機能の接触および非接触ＩＣカードを１６ビットで実現できる。

　セキュリティ面では、ＡＥ―４シリーズと同様に金融分野で求められる暗号処理機能を搭載し、さらに高度なＡＥＳ暗号対応コプロセッサやセキュリティ機能を追加するなどの強化を図っていく。