マルチメディア携帯機器の高度なビデオ機能を高い電力効率で実現するディスプレイ・オーディオ・パワーマネジメント分野向けアナログIC7品種

　ナショナルセミコンダクター・ジャパン（ＮＳジャパン）は２６日、マルチメディア携帯機器の高度なビデオ機能を高い電力効率で実現するディスプレイ、オーディオやパワーマネジメントなどの分野向けに一挙、７製品の販売を開始した。安定した成長が見込まれる市場分野にアナログＩＣを中心に新製品を集中して投入することによる相乗効果で、ビジネス拡大を狙う。

　 ビデオ機能の中核となるディスプレイ向けインターフェイス用では、低消費電力で画像、ビデオ、グラフィックなどの大量データを非常に少ないバス本数でディスプレイに伝送する「ＭＰＬ（モバイル・ピクセル・リンク）」ファミリーを拡充した。

　 新製品の「ＬＭ２５１２」は、プロセッサとディスプレイ間のビデオ・モード・インターフェイス・ブリッジをサポートする高速シリアル・ホスト・デバイス。

　 低温ポリシリコン（ＬＴＰＳ）ディスプレイ用ドライバーの新製品は「ＦＰＤ９５１２０」。ＨＶＧＡフォーマットまでサポート可能な高集積な狭小デバイス。短辺はわずか０.９ミリメートル。

　 ディスプレイのバックライト用の新製品はＲＧＢ・ＬＥＤドライバーの「ＬＰ５５２０」。白色ＬＥＤに比べ、ディスプレイの色再現性の向上と消費電力の低減を実現している。このほかにも、携帯型ライティング・アプリケーション向けの低消費電力カラーＬＥＤドライバーＩＣの新製品では「ＬＰ５５２１/５５２２/５５２８１」がそろう。

　 ＰＭＵ（パワー・マネジメント・ユニット）では、ベースバンド電源向けの高集積パワーマネジメントＩＣ「ＬＰ３９１９」。市場で最も小型で、高効率のスイッチング・レギュレータ、ＬＤＯおよびバッテリチャージャを内蔵し、４９ピンのマイクロＳＭＤパッケージで供給する。

　 マイクロＨＤＤの電源向けとして今回新たに発売されたのは、昇降圧型レギュレータ「ＬＭ３６６８」。ＨＤＤ駆動用モーター電源に３.３Ｖの出力電圧を供給し、降圧および昇圧モード時に高電力を必要とするアプリケーション向けに不可欠な９０％以上の高効率を実現した。

　 動画のワイヤレス送信への需要増に対応して開発されたのが、３Ｇ端末向けの送信パワーアンプに最適なＤＣ/ＤＣ電源の「ＬＭ３２０７」。パワーアンプのリニアリティを維持しながらＲＦパワーアンプへの供給電圧を最低限の水準に正確に抑え、消費電力の大幅な低減を可能にする。

　 オーディオサブシステムの新製品「ＬＭ４９１００」は、プリセット・モードを選択するだけでモノラル音声やステレオ音楽信号をモノラル・スピーカ・ドライバー、またはグラウンドリファレンス・ステレオ・ヘッドホンアンプのいずれか（または両方）に出力できる。ポップノイズが発生しない。ノイズ除去の性能向上により、スペースに制約のあるシステム設計に余裕をもたらす、などが特徴だ。