8ビットCPUコアを集積した高音質の音声合成LSIを内臓した低消費電力マイコン

　ＯＫＩ（沖電気工業）はこのほど、高音質な音声再生機能を持つ同社の音声合成ＬＳＩと、高性能な同社オリジナルの８ビットＣＰＵコアを集積した低消費電力のマイクロコントローラ「ＭＬ６１０３００シリーズ」を開発、１３日から評価用フラッシュＲＯＭ版２機種のサンプル出荷を開始する。サンプル価格は、ＭＬ６１０Ｑ３１６ＭＢが５００円（税別）。また、５月から量産に適したマスクＲＯＭ版４機種のコード受け付けを開始し、シリーズ全体で月１００万個の出荷を目指す。

　新製品は、音声合成ＬＳＩと同等の、人に聞こえる音域を特にはっきりと再現することで、人の声をよりリアルに再生する同社独自のＯＫＩＡＤＰＣＭ２を採用している。また、デジタル・ローパス・フィルター、および音声専用高精度１２ビットＤ／Ａコンバータを内蔵している。

　これらにより、雑音となる高周波ノイズ成分をカットし、音声波形の再現性を良くすることで、高音質な音声・サウンドの再生が可能である。さらに、高性能な８ビットＲＩＳＣ　ＣＰＵ　ｎＸ―Ｕ８／１００コア、シリアルポート、１０ビットＡ／Ｄコンバータ、ＬＥＤ駆動ポート、および８ビットタイマーといった幅広い周辺機能を集積、ワンチップ化することで、従来の同等品２チップで構成した場合より３０％以上の消費電力削減と高音質な音声の再生を実現した。パッケージは、３０ピンＳＳＯＰおよび４８ピンＴＱＦＰで供給される。

　主な用途は、火災報知器などの防災機器や給湯機などの住宅設備、防犯ブザーなどの携帯グッズ。