PCと携帯電話間の高速転送を可能にするマルチメディア携帯型ハンドセット用の周辺コントローラ

　サイプレスセミコンダクタは、ＰＣと携帯電話間の最高性能データ転送を可能にするマルチメディア携帯型ハンドセット用の周辺コントローラ「ＷｅｓｔＢｒｉｄｇｅ」を、０７年から市場に投入する。ハイスピードＵＳＢを使い、ストレージ・デバイスにアクセスする場合に、プロセッサを介さずにデータをマネージすることで、従来にはなかった転送スピードを実現する。

　ＷｅｓｔＢｒｉｄｇｅは、同社独自の「ＳＬＩＭ」（独立したマルチメディア）アーキテクチャにより開発。新ファミリの最初の製品「Ａｎｔｉｏｃｈ」（アンティオク）は、既に一部の顧客へのサンプル出荷に入っており、０７年第１四半期から量産開始を予定。価格は４ドル未満（５０万個受注時）。

　ＳＬＩＭアーキテクチャは、プロセッサホスト（Ｐポート）、大容量記憶装置（Ｓポート）、およびハイスピードＵＳＢ（Ｕポート）のインターフェイスを独立して接続できる専用経路を管理する。１６個のＵＳＢエンドポイントと組み合わして携帯電話をＰＣに接続した時に、同時にほかの作業ができる。

　日本市場への新製品紹介のため来日中のアラケシュ・チェティア担当ビジネス・ディレクターは「ＷｅｓｔＢｒｉｄｇｅの最初の製品アンティオクは、当初は携帯電話をターゲットにしているが、将来的には、携帯型のデジタルＡＶ機器やＧＰＳなど、組込み機器全般を対象とした製品を充実していく」と語っている。