電波プロダクトニュース
061009_01
液晶バックライトや偏光を利用した光学機器など向け窒化基板のm面を使用したノンポーラGaN(窒化ガリウム)LED 新開発のノンポーラGaN LEDは、GaN基板の極性のない(ノンポーラ)m面を採用することにより、極性のある(ポーラ)c面を使ったこれまでのGaNLEDより発光効率を10%高めた。 偏光しているLED光と偏光板が並行時の輝度2・0ミリWを達成した。ノンポーラGaNは面方向に異方性を有し、2軸性応力が働きエネルギーバンドがc面とは異なっている。このため、発光する光の偏光成分も異方性を伴ったものになっている。 緑色で現在の約3倍、黄色では約8倍明るくできるとみている。次世代LED技術として実用化を目指す。 GaNのm面に結晶成長させるのは、転位が入り難しいとされてきたが、有機金属化学気相蒸着(MOCVD)法で六方晶GaNのm面にほぼ無転位の結晶を成長させることができた。GaN基板のm面にGaN:Si、InGaN/GaN5QWs、AlGaN:Mg、GaN:Mgを成長させた。Ti/Al/Ti/Auでカソード、Ni/Auでアノードを形成した。 通常のGaN系LEDは、成長方向がc軸を向き、ピエゾ分極(圧電効果による分極)が発生し、量子井戸内のエネルギーバンドが曲がっている。この状態から注入電流を増やすと、ピエゾ分極が弱まり、エネルギーバンドの曲がりもなくなるため、発光波長が大きく変化してしまう。これに対しノンポーラGaN LEDはc軸が横を向いているため、ピエゾ分極がなく注入電流を増やしても発光波長が変わらない。 偏光板によってカットされる光が少なくてすむため高効率。偏光比がさらに改善できれば、液晶に使われている2枚の偏光板をなくすことも可能。ピエゾ分極がないため、緑色領域でも高発光効率が期待でき、緑色レーザーへの応用や、さらなる長波長化によってRGB偏光LEDとしても期待できる。 |
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