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携帯電話端末向け低コストで高度なAV機能を可能にするハイエンドベースバンドチップセット  米アナログデバイセズ（ＡＤＩ）は、第３世代携帯電話方式「ＥＤＧＥ」や「ＧＳＭ」「ＧＰＲＳ」に対応した端末向けに、低コストで高度なＡＶ機能を可能にするハイエンドベースバンドチップセットを発表した。アプリケーションプロセッサなしに、３００万画素クラスのカメラサポート、１２８和音などの高機能を実現しミドルエンドクラスの端末への搭載を目指す。すでにサンプル出荷済みで、4-6月に量産を開始する。 新チップセットは、デジタルベースバンドプロセッサ「ＡＤ６９００」（コード名＝ルマン、１２ミリ角）と、アナログベースバンドプロセッサ「ＡＤ６８５５」（７ミリ角）で構成する。 ＡＤ６９００は、ＢｌａｃｋｆｉｎプロセッサとARM926EJ-Sプロセッサを搭載。動作周波数２６０メガヘルツ を誇る２つのプロセッサにより、マルチメディア機能の処理に対応。 最高ＱＶＧＡサイズの画面でＭＰＥＧ４、Ｈ・２６４のビデオ、ＭＰ３、ＡＡＣプラス、ＷＭＡといったステレオオーディオコーデックに対応する。また、ＵＳＢのホストとしても機能できる「ＵＳＢ ＯＴＧ」をサポートし、プリンタに直接接続し、画像を印刷できる携帯端末の開発を容易に実現する。 また、インテルの「Ｍ１８シリーズ」やサムスン電子の「ＯｎｅＮＡＮＤ」など、比較的低コストで入手できる最先端フラッシュメモリーと互換性がある。 コンパニオンチップとなる「ＡＤ６８５５」は、ベースバンド無線インターフェイス、ステレオ用ＤＡＣ、電源管理など、ＡＤ６９００に対応したすべてのアナログ処理機能を持つ。電源管理機能は、プロセッサの周波数とコア電圧を、必要な処理能力に応じて制御できる機能を搭載。オーディオサブシステムとしても、並列オーディオストリーム、従来製品よりも２５％以上出力音量を大きくする全２重スピーカの駆動などをサポートしている。 日本法人ワイヤレスハンドセットセグメントグループの櫻井義孝ディレクターは「欧米市場でハイエンドとなる機能を１チップ化し、システム全体のコストを抑えられる。また、コスト要求が強い欧米市場で、ミドルクラス端末向けチップセットとして提案できる」としている。 同社は、新チップセット向けトランシーバとして、EDGE/GPRS対応の「Othello-E」、ＧＰＲＳオペレーション向けの「同-G」を提供している。 | ||||||||||||