電波プロダクトニュース
041221_06
フラッシュメモリーセル 独インフィニオンテクノロジーズはこのほど、半導体業界の記録を破る研究成果として、世界最小のフラッシュメモリーセルの作製に成功した。 この成果は、先にサンフランシスコで開催された国際電子デバイス会議で発表されたもので、新しいメモリーセルの構造サイズはわずか20nm(人の髪の毛の太さの約5000分の1)。露光装置などの製造に関するすべての課題が解決できると仮定すると、記憶容量32Gビット(4GB)の不揮発性メモリーチップが実現できることになる。 不揮発性フラッシュメモリーは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、USBメモリーなどのマスストレージ媒体として普及が進んでいる。現在の最新フラッシュメモリーの構造サイズは90nmで、この構造サイズを従来の技術を用いて半分にすることは、ナノスケールの物理効果のため多くの問題があり、特に構造サイズが20nmのフラッシュメモリーセルは、これらの物理効果によりメモリーセルの信頼性が極めて低くなるので、不可能とされてきた。 同社では、メモリーセルの心臓部として機能するトランジスターを、フィンを備えたユニークな3次元構造にすることにより、この課題を克服した。 このトランジスターは、FinFET(Fin Field Effect Transistor)と呼ばれ、厚さ8nmのフィンが幅20nmゲート電極により制御される。情報を持つ電子はシリコンフィンとゲート電極の間に電気的に絶縁されて位置する窒化膜の中に保存される(図)。 このFinFETは、データ保持能力が極めて高く、先進的な電気特性を備えている。 現在の先進的なメモリーは一ビットを記憶するために約1000個の電子を必要とするが、新しいメモリーセルは電子を100個だけ使用する。さらに同じトランジスターの内部で別の100個の電子が第2の1ビットを記憶する。100個の電子とは1個の金電子の電子の数に相当する。このような最低限のチャージレベルにもかかわらず作製したフラッシュメモリーセルは、卓越した電気特性を示したとのこと。 |
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