電波プロダクトニュース
041101_02
超ハイファイ車載SPに最適、低コストの抄紙振動板を開発。 松下電子部品は、超ハイファイ車載スピーカーに適したノンプレス乾燥による抄紙振動板をプレス成形による振動板並みの価格に抑えることに成功した。従来の超ハイファイオーディオスピーカー用のノンプレス乾燥による抄紙振動板の2分の1―5分の1のコストで生産できる。12月にスピーカーユニットとしてサンプル出荷を開始、2005年3月から量産に入る。まず、05年8月発売の国産高級車の車載スピーカー向けに供給する。三重・松阪工場(スピーカビジネスユニット)で生産する。DVD、音楽配信など車載以外の用途展開も図っていく。 開発した抄紙振動板は超ハイファイオーディオスピーカー用紙振動板の生産で使用している粘状叩解用ビーターの回転刃と受け刃の間隔を広げ、パルプ繊維同士の摩擦でパルプ繊維を毛羽立たせる独自の叩解法を採用することにより、従来100―200時間かかっていた叩解時間を2、3時間に短縮できた。 また、この叩解工程を経たパルプ繊維をバケット水の中で砕き、抄き上げる抄造時のバケット中の水流を制御することでパルプ繊維の配向を手漉き並みに均質化した。これによって均質で高強度な振動板ができた。振動板重量のバラツキもなくせ、生産歩留まりを従来の10分の1以下に抑えることが可能となった。 これまでの金型プレス成形から叩解、抄紙、エアー圧でオーブン乾燥成形するノンプレス成形に代えることで十分な面厚がとれた剛性を持った振動板を作れた。内部損失は同社従来品に比べ約2倍、比重も同25―40%減、と軽くて歪み感の少ない紙振動板を実現できた。 ノンプレス工法で課題だった嵩高く隙間の多い紙質による防水性の難を耐水性に優れた微細な化学繊維を配合し、独自の防水薬剤処方による防水加工によって湿潤時の強度劣化を抑制し解決。車載基準に適応できる防水性を確保。 口径16センチメートルの抄紙振動板で比重0.30、弾性率2一20MPa、内部損失0.069tanδ、音速2660m/s、面厚0.63ミリ、曲げ剛性指数530の基本物性を確保した。 |
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