電波プロダクトニュース
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加速度センサー 北陸電気工業がMEMS技術を使った3軸加速度センサーの事業を本格的に立ち上げた。業界に先がけて量産体制を確立し、アプリケーション開発を展開してきたが、ここにきてモバイル機器分野で複数の機器に本格搭載が始まった。同社では引き続き、新製品開発を加速する一方、生産体制の増強を図る考え。 「長年培ってきた半導体技術がここにきてMEMS技術に移転し、センサーとして1つの商品が生まれた。コア技術であるピエゾ抵抗を利用したもので、今後大きな戦略製品として育成していく」。営業トップの野村和雄常務は3軸加速度センサーの事業拡大に自信を深めている。 すでに量産化に成功し、具体的な納入が始まった3軸加速度センサーはX、Y、Zの3軸の加速度を検知できるだけでなく、静的加速度(傾斜)も検知できることで、製品が360度どのような状態にあっても検知することが可能である。2軸タイプの場合は360度の検知に2個が必要だったが、3軸センサーは1個で済み、スペース削減、低コスト化が可能。 また、ASICの搭載によりマイコンとのダイレクトインターフェイスを可能とし、温度ドリフトにおいてはユーザーが温度補正回路を付加することなく使用できる点も特徴的。 外形寸法は5.6ミリメートル角×2ミリメートル。定格加速度はプラス・マイナス2G。出力感度は200ミリV/G。耐衝撃性は4000G以上。 今年7月に発売されたHDD搭載ポータブル音楽プレヤーには自然落下を検知するGセンサーとして採用されている。HDDを搭載するモバイル機器は落下衝撃からデータを保護するためのシステムが必要不可欠であり、3軸加速度センサーで落下検知することが期待されているという。 さらに同社では携帯電話において歩数計機能のセンシングデバイスとして納入を開始している。 同社では「単機能ではなく、複数のアプリケーションが確立でき、ユーザーインターフェイスとして広がってきた」と、市場裾野の拡大を実感している。 同社では引き続き、使いやすさや使い勝手を追求。新製品開発を加速していく。その一環として高感度品や低背型のサンプル出荷を新たに開始した。 厚さ1.5ミリに低背化 低背化については従来の2ミリメートル厚から同1.5ミリメートルへと薄型化したもの。 高精度、高感度タイプでは「HAAM―302B」をサンプル出荷中。感度は現行品が200ミリV/Gであるのに対して400ミリV/Gを実現。また、オフセット電圧は1.5V±0.3Vだったのに対し、1.5V±0.075Vと高精度化した。 同社ではHDDのプロテクトなどの落下検知用のほか、携帯情報端末の入力デバイス(スクロール機能)、家電、映像機器の傾斜・振動モニター、携帯ゲーム機やゲームコントローラーのモーションセンサー、セキュリティ用としての傾斜・振動モニター、ロボットの姿勢検知など幅広い用途の開拓に取り組みを一段と強めていく。とりわけ、05年春までには高さを1ミリメートルに抑えた超低背タイプや、デジタル出力を有するセンサーなどの開発を計画している。 |
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