電波プロダクトニュース
040916_05
ヘテロ接合FET 松下電器は超低雑音特性による高い信号品質を10―30Gヘルツの準ミリ波帯で実現した業界初の窒化ガリウム(GaN)系ヘテロ接合FETを開発した。 GaN系電子デバイスを準ミリ波帯受信用低雑音トランジスターで実用化するメドをつけた。独自の超格子コンタクト層、リセス構造T型ゲートを採用し、トランジスター寄生抵抗を抑え、世界最高の高周波特性を得た。SiC基板の10分の1の低コストのサファイア基板が使えた。オフィスや家庭内の高速無線LAN、無線アクセス、AV機器などの情報家電やPCなどを接続する無線ホームリンクを実現するウルトラワイドバンド(UWB)通信などの準ミリ波帯通信機器向けの供給を目指す。 開発したGaN系へテロ接合FETは、電極とチャネルの間に厚さ3nmの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)薄膜とGaN薄膜を交互に7.5周期積層した厚さ70nm超格子コンタクト層を形成し、超格子コンタクト層の上部に形成する電極から下部に形成するトランジスターのチャンネル部分へのコンタクト抵抗を従来の3分の1の0.4Ωミリに低減。FETに流れる電流密度を3倍にした。 また、ゲート直下の超格子コンタクト層だけをn―AlGaN層(ショットキー層)表面まで掘り込んだリセス(凹)部に電子ビーム露光法でゲート長0.18μメートルと微細なT型ゲートを形成。140Gヘルツの高い動作周波数を実現した。 これらによりFET内での寄生抵抗を大幅に低減し、サファイア基板上のGaN系トランジスターで世界最高の高周波、低雑音特性を得た。基板も従来のSiC基板の10分の1の低コストのサファイア基板が使える。 コンタクト抵抗(ソース抵抗)を0.4Ωミリにできたことで、最大動作周波数140Gヘルツ、雑音指数0.7dB(12Gヘルツ)、増幅率15dB(同)と、サファイア基板上のGaN系トランジスターで世界最高の高周波特性を実現した。 |
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