電波プロダクトニュース
040904_02
SAWデュプレクサー 富士通研究所と富士通メディアデバイスはこのほど、共同で北米のデジタル携帯電話サービスである2Gヘルツ帯PCS方式に対応する世界最小のSAWデュプレクサーを開発した。 携帯電話に使用されるデュプレクサーは、送信信号と受信信号を分離するデバイスで、高い性能と強い耐電力性が求められる。 とくに北米のPCS(Personal Communications Service)方式は仕様が厳しく、高性能のデュプレクサーが求められている。 両社では今回、SAWチップ内の配線間の電磁界的な干渉の影響をシミュレーションにより解析、配線レイアウトを最適化した。同時にパッケージ解析ツールを用いてパッケージ内部の配線も最適化し、幅3.0×奥行き3.0×高さ1.5ミリメートルと従来製品より36%(体積比)の小型化を実現した。 さらに富士通研究所と独立行政法人産業技術総合研究所が共同で開発したプロセス技術を用い、SAWデバイス用に熱歪みの小さい基板を開発した。これにより2Gヘルツ帯で温度がマイナス30度Cからプラス85度Cへ変化した際の周波数特性の変化を、従来製品(タンタル酸リチウム基板)の9Mヘルツから6Mヘルツと3分の2に改善している。 また、熱解析とSAW電極設計パラメーターの最適化により、従来製品と同等の寿命(0.8Wの連続波で5万時間以上、環境温度50度C)を保証し、挿入損失も0.5デシベル改善している。 これらによって、PCS方式の規格を満足させる小型で高性能なフィルター特性を実現した。 今後、量産体制を整え富士通メディアデバイスで2004年12月から量産、販売の予定。 |
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