電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
8月4日040804_07 松下電子部品 受動部品 トランス・コイル

液晶TV用インバータートランスやリアプロ用バラスでもトップシェアめざす。



 松下電子部品変成器ビジネスユニット(三重県松阪市上川町大字大黒2460―1、杉本英一ビジネスユニット長)は4月1日付で電源ストラテジックビジネスユニットとコイルストラテジックビジネスユニットが統合してスタートしたビジネスユニットだ。 電源事業グループとコイル・トランスを担当するコイル事業グループの2グループからなり、両グループのシナジー効果を発揮しながら、グローバル事業体としての競争力強化に取り組んでいる。

「4月のビジネスユニット長就任以来、従業員にはグローバルな視点でグローバル事業体として戦っていく認識を持って仕事に取り組もうと言い続けている。日本を中心、出発点とする日本中心主義を捨て、各拠点がきちんと利益を出してグローバル利益の最大化を図っていかなければならない」と杉本英一ビジネスユニット長は明確な方針を打ち出している。

そのためには競争力を強化することが必要だとして、表層の競争力(商品力、販売力)×深層の競争力(開発力、製造力)の両面からのイノベーションによる競争力強化を掲げ、「軽・速・短・俊」をキーワードに改革を積極的に進めている。「深層競争力の優位が表層競争力を補って強いトヨタに習い電子部品業界のトヨタを創る」と杉本ビジネスユニット長。

マネできぬ物づくり 表層の競争力は真似されやすいが、深層競争力は真似できない。 グローバル展開の中で、共通要素の高位平準化、標準時間設定基準・在庫最小などの生産革新、グローバル資材運営、グローバル品質運営、QCDのフィードバックなど深層競争力を強化し、グローバル事業体としての現場力を鍛錬。真似のできない物作りに取り組む。

電源はデジタルAV、情報通信インフラ、ドキュメント、カーエレに絞り込み、回路技術、L部品、実装のブラックボックスをベースに、M(MISO)モジュール、CNモジュール、PSB樹脂基板、高圧トランス、低圧トランス、Mトランス、磁性ペレット、イグナイター(バラスト)のキーデバイスを活用。シナジー効果を出し高品質の電源(パワーモジュール)をラインアップする。 すでにプリント基板上高さ25ミリの195×300ミリのPDP用電源をはじめ、今秋供給を開始する2つのトランスを1つにしたPHSワイヤレスローカルループ基地局用電源、時分割制御モジュールなどに供給。今秋からは2つのトランスを1つにしたPHSワイヤレスローカルループ基地局(WILL)用電源の供給も始める。

コイル・トランスもデジタルAV、情報通信、家電、カーエレに的を絞り、インバータートランス、パワーチョークコイルなどに力を入れている。 「電源はデジタルAVに少し乗り遅れていたが、Mモジュールつくりは、今年から来年にかけてグーンと伸びる。CRMをやりながらソリューションを提供することが大切だ。プロジェクター用電源は世界シェア40%のトップメーカーだ。コイルも液晶テレビ用インバータートランスは注残を抱えている状況だ。ノートPCのCPU専用フィルター回路で使われるパワーチョークコイルは50%弱の世界トップシェアを確保している」と杉本ビジネスユニット長。 液晶テレビ用インバータートランス、リアプロ用バラスでも世界トップシェアを目指している。

6カ国7拠点 電源は、松阪工場(松阪市)、コイル・トランスは、但馬松下電器(兵庫県出石郡)をそれぞれマザー工場にして、シンガポール/インドネシア・バタム、中国・香港/華南地区の加工委託工場、ドイツ/スロバキア、中国・天津、インドネシア、ブラジルの六カ国七拠点で生産。国内外でベルトコンベヤー生産からセル生産への切り替えも終わっている。 設計の現地化も進め、電源は日本、ドイツ、香港、シンガポールでフルカスタム対応。コイル・トランスは日本で基本設計したものをシンガポール、ブラジルで準カスタム対応、準標準対応している。コンピューターを駆使して3次元モデル作成から製品設計まで行えるデジタル・エンジニアリング・ソリューション・サービス(DES)による設計データのやりとりも始めている。 「もう一段の選択と集中によって03年度550億円だったグローバル売上高を06年度には600億円にしたい。統合によるシナジー効果をさらに出していきたい」と杉本ビジネスユニット長は話している。


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