電波プロダクトニュース
040705_03
マイコンソフト開発ツール NECエレクトロニクス(戸坂馨社長)は、マイコン(MCU)事業強化の一環として、8ビットマイコン用ソフトウエアの開発期間を大幅に効率化できる低価格の開発ツール「Applilet・EZ」(アプリレット・EZ)を開発、今月末から販売する。同社は、8ビットマイコンの新製品の市場投入に並行して、マイコンのソフトウエア開発の課題であるコスト低減、期間短縮実現のためのツールの充実を急いでいる。ことし3月に、インサーキット・エミュレーター「IECUBE」、4月には、オンチップ・ディバグ・エミュレーター「MINICUBE」を販売した。同社は、これら3製品合計で今後1年間に約3000台の販売を見込む。 同社のマイコンは、汎用8ビットから上位の32ビットまで幅広い需要をカバーする品種構成を持ち、需給逼迫状態が続いている、という。現在、総月産能力(8ビット換算)は1億個前後にのぼるとみられる。 こうしたマイコン事業をさらに伸ばしていくためには、ソフトウエア開発ツールがカギを握っており、各社ともその充実に力を入れている。今回、同社が開発したツールは、8ビットのシングルチップマイコン「78K0S/×1プラス」(04年4月サンプル出荷開始)上のソフトウエアをパソコンで容易に開発、同梱のボードを用いて動作確認ができるもの。販売価格は1万円。 新製品は、パソコン用のソフトウエアと作成したマイコン用のソフトウエアをUSBケーブル経由で書き込み、実際の使用状況とほぼ同等の環境でマイコンが想定どおりに稼働しているかを確認する評価ボード、の2点で構成している。ホストマイコンの電源状態の監視を行い、停電時にホストマイコンのデータをバックアップする。マイコン操作だけでソフトウエア作成可能。 これを使用すると従来は数週間要していたマイコン用のソフトウエア開発と確認を、最短では1時間程度で実現できるという。 IECUBE(アイイーキュブ)は、従来機種と同等の機能を実現しながら販売価格を6分の1の10万円に抑え、体積は3分の1、高コスト・パフォーマンスを実現している。また、MINICUBE(ミニキューブ)は、ボードにマイコンを実装したまま利用することで実働作時とディバグ時の環境を同一に近くできる。 ポケットに入るサイズで現場だけでなく実際の利用現場でもディバグを行える。販売価格3万円。 「当社は、開発ツールが、マイコンを用いる顧客の業務を大きく改善する、と確信している。アップリレットEZは、低価格で使い勝手がよく、8ビットマイコン市場の裾野を拡大できる。今後とも、積極的にツールの新製品開発に取り組んでいきたい」(三浦芳彦・汎用マイコンシステム事業部長)。 同社は、これらの開発ツールを、7日から東京ビッグサイトで開催される組込みシステム展「ESEC」に展示、実演する。 |
|
全新製品情報
|
一般電子部品:製品別リスト
|
|
電子デバイス:製品別リスト
|
電子デバイス:用途別リスト
|
|
ホームページへ戻る
|
次データへ
|