電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月22日040422_08 アルプス電気 センサー部品 半導体センサー他

携帯情報機器向けの指紋認証センサー事業、シェアアップめざす。



 アルプス電気は、高まるセキュリティニーズに対応し、携帯情報機器向けの指紋認証センサー事業を強化する。現在同社では、センサー部世界最薄0.19ミリメートルの感圧フィルムタイプ、およびセンサー部を光透過構造とした透明エリアタイプの2製品の開発を進めている(既報)。同社では、ノートPCなど小型携帯情報機器用の指紋認証センサーの全世界での普及を2006年末時点で2000万個以上と予測しており、同市場でのシェアの拡大を目指す。

携帯電話による電車の運賃や自動販売機の支払いや、電子商取引の普及に伴い、確実かつ簡単な個人認証のニーズが高まっている。個人認証の手段には、さまざまな方法が検討されているが、指紋、虹彩、声紋など固体の生体情報を利用するバイオメトリクス認証技術は、忘失、盗難、偽造のリスクが少なく、高い有効性が期待されている。

バイオメトリクス認証技術の中でも、指紋を利用した認証センサーは、日本では携帯電話用に昨年から実用化され、100万台以上が出荷されるなど、需要が拡大している。このほか、ドアの入退室用や、米国での入国審査用など、用途の拡大が見込まれている。

同社が開発を進めている感圧フィルムタイプセンサーは、同社独自のプロセス技術により、指紋の凹凸をセンシングするため、2層の電極を高密度でフィルム上に形成(図1)。これにより、現在開発中のサンプルでは業界最薄となる0.19ミリメートルの薄型化(IC部を除く)を実現した。

水需れに強い 感圧方式により、水濡れに強いため、指の乾湿の影響を受けにくく、過酷な条件下で使用される携帯機器などでの使用が可能。セット側では、フィルムのフレキシブルな特性により、曲面でのデザインが容易。用途としては、カード形薄型デバイス、携帯電話、PDA、ノートPCなどを想定している。 透明エリアタイプセンサーは、同社独自のプロセス技術により、静電センサーを透明基板上に形成することにより、光透過構造を実現した(図2)。センサー部が光透過構造の指紋認証センサーの製品化は、世界初となる見込み。

センサー部を光透過構造とすることで、セット側では、同製品をLCD上に重ねて、画面表示と組み合わせる構造が可能となり、多彩なアプリケーションと複合できる。また、透明エリアタイプは、同社がグライドポイントで培った技術を応用し、指紋認証機能だけでなく、指でなぞることによるポインティング機能と複合でき、さまざまな用途に応用可能。用途としては、携帯電話、PDAなどの小型携帯情報機器を想定している。

同社ではこのほか、中空ローラヘッドと光学式を組み合わせることにより、正確な読み取りおよび小型化を実現した光学ローラタイプセンサーの開発も完了しており、これらの各種指紋認証センサーのバラエティーにより、市場のセキュリティニーズに応えていく方針。


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