電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月23日 040223_03 福田金属箔粉工業 電子材料 電子材料

圧延・表面処理銅箔



福田金属箔粉工業(京都市、林泰彦社長)の福田誠治副社長は「平成15年12月期は自動車関連で粉末冶金に使われる金属粉末が前年比10%ほど伸長した。これは金額で言えば100億円ほど。また携帯電話やノートPCに使われるフレキシブル・プリント・サーキット(FPC)向け圧延・表面処理銅箔が好調で、前年の倍近い量の生産を行った。不調だったのは電解銅箔。値戻しなどを進めながら銅箔事業の立て直しを図っていく」と語る。同社の平成15年12月期の売上高は270億円を上回る見通し。今16年12月期売上高300億円、経常利益10億円を計画。同社の中国での金属箔・粉の生産販売拠点となる蘇州福田高新粉末有限公司(江蘇省蘇州新区)は現在建設が進み、7月には建物が完成、年内に操業開始が予定されている。

アトマイズ粉(噴霧粉)および熱処理粉を今年度は月間百トン、2―3年のうちに月間240トンの生産を見込む。アトマイズ粉は日本国内では月間500―600トンを生産しており、トータルで月間800トン前後の世界トップクラスの生産規模となる見通しだ。

滋賀工場では、電子部品材料用途に超高圧旋回水アトマイズ法によって2μ平均および5μ平均の銅の超微粉を生産する「滋賀・水アトマイズ工場」の建設が進み、6―7月には生産を開始する予定。この超微紛末は主に積層セラミックコンデンサーに使う銅のペーストとして利用されるが、月産10トン体制で臨む。自動車のシャフト軸受けやブレーキパッド、ギアなどに使われる銅系の粉末もトラックの排ガス規制強化による買い替え需要などで好調だった。 「自動車のIT化に伴って、導電材料である金属箔の販売も増えている。これらの傾向は当面続くとみている」(福田副社長)。

「われわれはこれまで戦略的にスケールメリットを求めてきた。その象徴がトンという単位であったと思う。これからは箔の薄さ、粉末の微細化を追求し、キロやグラムの単位で付加価値の高い商品を扱っていく体制をつくっていく」とも。 また、同社は東北大学金属材料研究所所長の井上明久教授と共同で、燃料電池用水素分離膜の非パラジウム系金属ガラス箔の開発を行っている。今後の燃料電池の普及拡大を担う技術として注目を集めている。

「貴金属に代わる金属ガラスによる水素分離膜の開発を行っており、今年で4年目を迎える。従来の10分の1を目標としてきた低コスト化はほぼ達成している」(梶田治常務取締役新商品事業部長)。自動車メーカーに向けたサンプル出荷は今春から開始する予定だ。


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