電波プロダクトニュース



040202_03
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月2日 040202_03 らいふ 電子材料 電子材料

異方性導電接着剤など



 らいふ(東京都品川区東五反田1―25―11、吉田伸一社長)は、ポストハンダ接合技術として独自開発した異方性導電接着剤「LS200シリーズ」および関連した実装技術を3月から市場に本格的に投入する。 鉛フリー、低温接合という環境対応の2大キーワードを基に電子部品実装技術としての普及を目指す。同社では日本、台湾、韓国で販売パートナーを公募するとともに、この技術開発に関するパートナーシップも求める。

異方性導電接着剤はエポキシ系樹脂のバインダーに金などの特殊な粒形8ミクロンレベルの導電材料を配合することによって、一定の圧力を加えて接着すると対向する電極には導通性、隣接した電極は絶縁性を示すという複数電極の一括同時接続に適した特徴を持っている。 使用方法は厚み30―50ミクロン程度の印刷もしくは塗布を行い、接着強度を高めるための補強(固定)用接着剤を用いるか、実装ケースで固定するかの方法を併用することで接合信頼性を高めることができる。

この材料は(1)最小0.2ミリメートルピッチの複数電極を一括接続可能(2)ハンダと同等の優れた電気特性を確保(3)塗布した接着剤を仮硬化させ、長時間保存が可能(4)硬化後、より高温の製造プロセスに耐える(5)接触抵抗が小さい(6)高い接着強度、耐久性を有する――などの特徴がある。

今回この異方性導電接着剤および実装方法を開発した背景には接合の主力であるハンダを代替できる環境保全を配慮した材料のニーズが活発化していることに対応した。鉛フリーを志向したもので、同時に実装工程での温度は170度C程度の低温で処理できるため、部品の熱ストレスを抑制できる。  供給形態としては250グラム、500グラム程度のプラスチックケース、さらにはディスペンサー用としてシリンジを用意する予定。すでにこの接着剤の生産は材料メーカーの工場に委託し、安定化供給できる体制を整備。一部、コネクターの接合など、実用実験も行い、信頼性確保も確認している。

同社では関連市場規模を2006年には現在の7.5倍に当たる3,000億円に拡大すると展望。今後、販売、開発の事業パートナーを公募し、シェア10%に当たる300億円の売上げを目指す。 同社は介護などの事業を主力としているが、化学分析・検査の企業・エムベックと合併し、新たな事業を創造。その一環として、電子工業分野に業容を拡大している。


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